■頸肩こり・頭痛などの頸肩部の症例
症例11【首の詰まり、肩甲骨のこり】
【患者像】50代 男性 会社員
【初回来院】2015年 5月
【症状と来院理由】
主訴:首から背中の詰まり感
以前から鍼灸に通っている。首から背中、肩甲骨のつまり、張りが気になる。鍼が強くなると上を向いたときに肩が詰まる感じがする。乳突筋・僧帽筋・棘下筋がいつもこってくる。特に左側が気になるとのこと。
【治療内容と経過】
<治療方針>
施術は硬結部位に響きを感じるように鍼をして、そのまま置鍼。その後吸玉で硬結部位を吸引し、炎症とオ血の改善をする。さらにオイルトリートメントで乳突筋、僧帽筋を中心に血流改善を行っていく。
2回目の施術は1週間後に来院される。施術後はだるさが出たが翌日に軽くなったとのこと。毎週末ゴルフに行くので定期的なケアで体調を整えておきたいという事。前回は皮内鍼をして終えたが日常気になるので皮内鍼はせずに施術をしてく。
<治療経過>
乳突筋は常にコリがある状態ではあるが、定期的なケアで体調は維持できており、ゴルフも楽しんでいる。一時期前脛骨筋の張りが出て一緒に治療を行っていた。置鍼と共に通電をするとより筋肉が緩みやすい。
【同時に治療した症状】
前脛骨筋の張り
【使用した主なツボ】
肩井
【考察・まとめ】
長い間強い刺激の治療になれているところもあり、筋肉が硬いことと、日々の身体の使い方で筋緊張に繋がりやすい。鍼と通電治療で筋肉を動かしながら施術をすると筋肉の弾力が戻り、血流改善につながる。
症例10【肩こり、頭痛】
【患者像】30代 女性 会社員
【初回来院】2017年 11月
【症状と来院理由】主訴:肩こり、頭痛、冷え
肩こりからくる頭痛が主訴で来院された。同時に体の冷えや腰痛など全身の症状を訴えており、全身状態を改善していきたいとの希望があった。
頭痛は、肩こりが増悪し、歯の噛み締めが重なると出現してくる。冷えを強く感じており、特に足先の冷たさが辛い様子であった。
【治療内容と経過】
<治療方針>
全身の緊張をゆるめる(自律神経の調節)
内臓の働きを整えて、血行循環をあげ体温を上げていく
*「鍼は緊張してしまう」と患者から相談を受け、心身ともにリラックスをして治療をうけることを優先するためにお灸での治療を行うことになった。
<治療経過>
初回の治療で「体が軽く、温かくなった」と変化を実感。血流循環の改善を持続させるために自宅灸を提案して、当日から自宅で毎日行ってもらうことになった。
5診目まで終わった段階で、「頭痛は出ていない。治療後は体が楽になるけど、仕事や生活で戻ってくる」「冷えの状態はよくなっている」という状態である。
【同時に治療した症状】
冷え
【使用した主なツボ、手技など】
三陰交、太谿、肩井、
【考察・まとめ】
体の状態としては、緊張が強い一方で治癒力の土台になる気血の循環が低下している状況だった。脈、舌診、冷えの状態などから巡っている気血の量自体も不足している。長期的に食事改善や、緊張を生む要因に対するアプローチを交えながら長期的に治療を重ねていく必要がある。
症例9【肩の痛み】
【患者像】Y.Sさん 40代 女性 会社員 一児の母
【初回来院】2017年11月8日
【症状と来院理由】主訴:右肩、首、腕の痛み
約2か月前(8月末)に自転車に乗っていた時に痛み始めた。他の整体で治療をして痛みや可動域の改善が見られたが、また症状がもとに戻ってきてしまったため来院された。肩のみでなく首から腕にかけて全体的に痛みがある。
9月中は夜間痛が出ており、夜間にたびたび起きていた。来院当初もそのなごりで睡眠途中で起きてしまう状態も続いていた。
【治療内容と経過】
<治療方針>
肩関節周囲の筋緊張を緩和する
自律神経を整えて全身性の疲労(長期的な睡眠不足)の回復をはかる
<治療経過>
初診後は痛みが三分の一に軽減する。治療後4日ほどで痛みが徐々に戻ってきた。睡眠の質は改善し、週末にたくさん寝られたこともあり体全体が軽くなっている。
6日後に2診。痛みの部位に変化があり肩関節前面から上腕にかけて痛みが出ていた。右肩を上げる(前方挙上)と引っかかるような感覚がある。
3診目で肩関節の可動域が改善。180度上がる様になった。
4診目。両肩コリ、わきの下に痛みがある。手首の動きに左右差があると相談を受け治療を行う。
5診目。肩、手首ともに状態は良好。
【同時に治療した症状】
腰痛、肩こり、
【使用した主なツボ、手技など】
巨骨、天宗、肩外兪、
胸鎖乳突筋、小胸筋、後頸部
【考察・まとめ】
当初、患者は肩関節周囲炎(四十肩)だと訴えていたが、痛みの変化や可動域の改善スピードからみて今回のケースは肩関節周囲炎の可能性は低いと考える。
8月末に受傷した肩の痛みや可動域の低下が、2か月間続いていたのはベースにある全身疲労により痛みの閾値が下がり、それにより睡眠障害が発生してQOLが低下したためと考える。
睡眠が阻害されると症状の改善が遅れ、痛みや辛さが強く感じる場合があるが、本症例の症状はその一つだと捉えている。
症例8【肩こり】
【症状名】 肩甲骨の痛み
<u>【患者像】Mさん 40代</u>
パソコン業務が多く同じ姿勢でいることが1日の中で8~9時間程ある。
忙しい時には10~12時間仕事をしている。10年前からこの様な状態が続いていたが、身体が辛くなってきたのはここ2年前くらいからでそれまではそんなに体調が悪くなる感覚はなかった。
<u>【来院】</u>
H29年 10月
<u>【症状】</u>
主訴 肩甲骨付近の違和感、肩コリ、ふくらはぎの浮腫み
<u>【治療経過と内容】</u>
<u>治療方針</u>:
ご本人の中では運動不足が原因ではないかとお考えである。また、体の疲れが取れない事で積もり積もった結果なのではないかと振り返っている。睡眠なども十分にとれていなく夢などもはっきり覚えている為熟睡が出来ていない。
勤務体系や背景などを合わせて考察するに交感神経の過緊張があると考えた。自律神経の調節とふくらはぎの事を考えて血液循環を行っていく。
<u>治療経過</u>:
体感的な評価になるが、1診目でペインスケールが10から5と半分に軽減した。
2診目でペインスケールが4、3診目でペインスケールが2~3になり治療が著効したことが伺える。状態が順調に回復してきたので治療期間をコントロールしていき1回/10日に治療期間を延ばしていった。その際も状態が安定していたため現在は1回/2Wのペースで治療を行っている。
<u>【同時に治療した症状】</u>
疲れ、睡眠の改善、目の疲れ
<u>【使用した主なツボ】</u>
合谷、太衝、内関、中皖、
<u>【考察】</u>
方針、治療内容が当てはまったような結果でした。
方針は大きな間違いはないと感じるので、あとは適切なペース、質などを考えながら行っていく
症例7【右腕の痛み】
【患者像】T.Tさん 60代 女性 無職
【初回来院】2017年 7月
【症状と来院理由】主訴:右の二の腕の痛み
3か月前から右の二の腕に痛みが出るようになった。思い当たる原因はない。整形外科に通院して「首から来ているものでしょう」と診断をもらい、頚椎の牽引を2カ月以上継続したが症状に改善が見られなかったため、鍼灸治療を試してみようと当院への受診を決めた。
腕の痛みは、動作によって出てくる。ヤカンを持つなど、肘を曲げて持ち上げる動作などに日常の生活で不意に出る痛みに困っている。痛みは「深く、スジのような」と表現されていた。
【治療内容と経過】
<治療方針>
肩関節周囲筋の緊張緩和
肩関節周囲の筋肉の使い方の偏りによって、負担がかかっている部分があった。また、普段使われていない部分との差が生まれ、肩甲骨の動きが低下していた。痛みは三角筋深部に出現してたが、原因部位は肩甲骨周囲筋と捉えて治療を行った。
<治療経過>
治療内容は、鍼、オイルマッサージ、活法整体、吸角を中心に行った。
2回目で動作時の違和感が低下。3回目で痛みが3割低下した。4回目で痛みの部位が変化。肩から肘に広がり、痛みの鋭さが半分になった。5~7回は痛みの正常や部位が多少変化した。8回目でほどんど痛みが消失した。
【同時に治療した症状】
特になし
【使用した主なツボ、手技など】
肩甲骨周囲筋
【考察・まとめ】
症状の経過から急性期から慢性期に以降時期であったことと、患者さんの年齢、そして体格(筋肉量が少なめの方)を診て「これは時間がかかるかもしれない」と印象をもった。
いざ治療を開始してみると、自己治癒力がしっかりとある方(睡眠〇食事〇運動習慣〇)だったため、順調に完治に至った。鍼治療は初めてで緊張している様子だったが、「初めて体験することばかり!」と治療を愉しんでくださっている様子がとても嬉しかった。改めて、治療を受ける患者さんの気持ちを前向きになるよう寄り添う大切さを感じた症例であった。
症例6【手の親指のしびれ】
【患者像】K・Iさん 女性 50代 職業:添削指導
【初回来院】2017年 8月
【症状と来院理由】主訴:手の親指のしびれ
1か月前より、右手の親指にしびれが出始めていた。来院2~3週間前からしびれる強さと回数が増えた。一日10回くらい出ている。頭の位置をかえるときに出やすいと感じている。ペンをもって文字を書く時間が長いので辛い。整形外科に行って、CTをとったが異常は特にないと診断を受けたため、鍼灸治療を受けようと来院した。
【治療内容と経過】
<治療方針>
症状の改善に対しては、手指への神経・血管が通る部分を緩めて、正常な情報伝達ができる状態を作る。具体的には首、肩関節周囲筋の緊張を低下させる。
また、ライフイベントの影響で全身の緊張も強くこわばりがあるため、自律神経のバランスを調整する治療も導入する。
<治療経過>
初回の治療後、「ビリビリが和らいでいる」
2回目は重さとしびれ感が残るが「しびれが出る回数がへった」
3回目でしびれる部位が親指だけではなく肘から下に広がった。しびれ方も「びりびり」から「ぼわーん」に変化。また、これまで滞っていた便通が毎日でるようになり食事がしやすくなった。4~6回で一日に1~2回の違和感に症状が変化。8回目の治療では、ほどんど気にならない状態になった。
【同時に治療した症状】
自律神経調整(胃腸症状)
【使用した主なツボ、手技など】
首~手にかけては神経走行に関与する筋肉を目的とした。
自律神経調整には、風池、内関、百会を主に使用。
【考察・まとめ】
親指の症状は、仕事の負荷と1か月前に行ったトレーニングがきっかけに生じたものだった。緊張が強く、筋肉が硬い状態で筋トレを行ったため過度の筋収縮が症状を誘発したと考えられる。ただ、この患者さんは数か月前に悲しい出来事にあってそこから全身状態が不安定になっていた。来院時もお顔にチックが残っており、心身ともにこわばっている様子が感じられた。初回から、少しずつお話をしていき話すことでご自身のお気持ちを改めて振り返る機会になったようだった。
鍼灸治療の効果ももちろんあるが、体を緩めながらご自身の気持ちの振り返った結果、現在はチックも収まり「ご飯がおいしい!」と本来の明るいお人柄が出ている。改めて心身のつながりを感じる症例であった。
症例5【肩こり・頭痛】
【患者像】Y.Aさん 20代 女性 事務
【初回来院】平成26年 5月
【症状と来院理由】主訴:肩こり
PC作業を1日5~6時間行っており、肩が重い。また月に1~2回頭痛がある。
頭痛がひどいと会社を休むこともあり、またイライラすることもある。
肩こり、頭痛がひどいと眩暈に発展をすることもある。
このままほっておくともっとひどくなるのではないかという不安から初来院。
治療を通して快適なことはもちろんのこと、姿勢よく過ごし、また下半身の痩身を実現させたいという思いがある。
【治療内容と経過】
<治療方針>
肌が乾燥しており、色も白く、足は冷えていることから水分・血液代謝が悪いと推測しました。
水分・血液代謝が悪いことで栄養が筋肉に届かず疲労が溜まりやすくなっていました。
また体の緊張や仕事へのストレスから自律神経の乱れも考えられました。
そのことが頭痛や眩暈に繋がっていたかと思います。
ですので温めることで全体の血流を良くし、また緊張をしている背部の筋肉、頭皮を緩め、副交感神経を優位にする治療を行いました。
<治療経過>
初回時に鍼と首肩、下肢のオイルトリートメント、下肢を温めることで効果が出ました。
また鍼にプラスして2診目ではヘッド、3診目では再度下肢のオイルトリートメントを入れることで症状はかなり良くなりました。
この頃になると頭痛が出ずらくなり、患者さんは喜ばれていました。
【同時に治療した症状】頭痛、自律神経失調症
【使用した主なツボ、手技など】
百会、太陽、合谷、肝兪、血兪、血海、肩井、大腸兪、足三里
ヘッド、オイルトリートメント、活法整体、整体
【考察・まとめ】
主訴は肩こりでしたが、仕事でのストレスや体の緊張、冷えから自律神経の乱れが考えられました。鍼やその他の施術を行うことで副交感神経を優位にし、治癒能力を向上させたことが早期改善に繋がったと考えます。
またこの方の症状の原因は仕事でのストレスです。そこへの対処法を伝えられれば、症状の再発を防ぐことができ、更に良かったと思いました。
症例4【肩こり】
【患者像】K.Aさん 20代 男性 デスクワーク
【初回来院】平成26年 4月
【症状と来院理由】主訴:右肩こり
起床時に肩が重い、首の痛みもあり、ひどいと頭痛が起こる。
またその状態にイライラする。
仕事に支障が出ており、このままほっておくと頭痛がひどくなる恐れがあり心配。
最終的に仕事がはかどる状況を作りたい。
【治療内容と経過】
<治療方針>
筋肉の緊張緩和、疲労を取り除く
<治療経過>
初診時に鍼と吸角と首肩のオイルトリートメントを行いました。
施術後、2診目来院時に状態改善の兆しがみられました。
少しずつ症状は改善し5診目ではかなり状態が良くなりました。
【同時に治療した症状】腰痛
【使用した主なツボ、手技など】
右風池、右肩井、右天リョウ、右肩貞、右天宗、肺兪、膏肓
オイルトリートメント、ヘッド、活法整体、整体
【考察・まとめ】
当院に来院されるまで治療を受ける習慣がなく、筋肉に疲労が溜まっていました。
症状は右側に出ており、右が利き腕で使用頻度が高かったことが関係していたと考えます。
また辛い状態を我慢することでイライラしやすくなり、そのことが頭痛に繋がっていたと考えます。筋肉を緩め、体にゆとりを作ることで体は快適になりました。
症例3【首から腰にかけての痛み、寝付きの悪さ
【患者像】 R.Eさん 30代 女性 市川市
【来院】 2015,9,28
【症状】
首から腰まで全体的に痛みが出ている。特に仙骨周辺が痛い。20年前から痛みは出始めている。ひどいと息苦しさと頭痛が出る。ストレスや痛みにより、寝つきの悪さや早朝覚醒もしてしまう。プライベートに気が向くくらい身体の状態を良くしたいという願望をお持ちの方でした。
【治療経過と内容】
<治療方針>
全身の筋肉が硬くなっているのと、仕事が忙しくストレス過多なところがあったので、背骨際の筋肉をしっかりと緩めることをメインに行いました。2診目で腰の痛みと睡眠の症状は改善し、首肩の症状が引き続き残っていました。 その後も仕事が忙しくなると症状が出やすかったので、1~2週間を目安に治療をし、初診から5か月後に卒業されました。
【同時に治療した症状】 むくみ、冷え
【使用した主なツボ】 腎兪、ジリョウ、環跳、肩井、肩外兪、肝兪、膈兪
【考察】
背骨周りの筋肉の硬さから自律神経症状も出ているかたでした。そこの筋肉を緩めたことが、痛みの緩和と睡眠の改善に繋がりました。仕事も忙しくあまり休めていない方だったので、身体が緩み副交感神経優位になったことで、より治癒力も上がったと考察します。
症例2【首肩こり】
【症状名】首肩こり、腰痛、
【患者像】O、Hさん 20代 女性
【来院】平成29年 8月
【症状】
首肩のこりが理由で頭痛が起こっている気がする。原因は仕事で大きな機材の荷物運びなど肉体労働が続いたので筋肉が痛んでいる。3年前から仕事を始めてやりがいを感じるが休みが少なく不定休なのでなかなか体を休める時間がなく困っている。マッサージにはいくが根本的な治療効果は得られなかったため当院へ来院。地方出張が多いため飛行機や新幹線に乗る機会が多く、お尻が硬くなり痛むことがある。
【治療経過と内容】
<治療方針>
筋肉の緊張緩和と骨格の歪みの矯正
【同時に治療した症状】睡眠不足、猫背、反り腰
【使用した主なツボ】京骨、腰陽関、肩井、大椎、合谷
【考察】
主な筋肉の緊張は、僧帽筋、肩甲挙筋、広背筋、大腰筋、の大きな筋肉で東洋医学的にも経絡経筋病という診方を行った。肩こりや腰痛はもちろん局所の治療も行ったが、足が原因点としても考えることが出来る為、経絡経筋病の主治穴でもある京骨、至陰などの反応を見て鍼灸治療を施した。反応として肩の症状が治まる様な反応が出たので遠隔主治穴でも効果的な方法を探っていく。
症例1【右肩〜首の痛み】
【症状名】右肩〜首の痛み
【患者像】M、Mさん 40代 女性
【来院】2017,6,12
【症状】
主訴:右肩~首の痛み
長時間のPC作業による仕事で痛みがあり右に振り向くことが出来ない。筋肉のハリは鈍い痛みもあり、この症状のせいで動きに制限が出てしまう。別の治療院を転々としていたが、完治せず早くどうにかしたいと焦っている。ストレスは期限がある仕事なのでかなり強く持っていて、発散できていない。全身のだるさもある。
【治療経過と内容】
<治療経過>
1診目の治療で胸鎖乳突筋起部とその後ろの僧帽筋起部に刺鍼をした。また右回旋時痛の緩和を目的に落沈に刺入し運動鍼を行った。直後に可動域の拡大を確認することが出来た。
ペインスケールは10→6に変化した。2診目ではペインスケールが当日の治療前の段階で10→2or3になっていた。治療の方向性の確認がとれた為、あとは刺激量と治療ペースを調整することですり合わせを行った。2診目は鍼灸治療とオイルトリートメントでの治療に留めて刺激量を抑えながら治療を行った。首の状態が優れていたが、抱えている仕事量が多いため、再発の可能性があったので1週間後の再来院を提案し了承を得た。3診目ではペインスケールは10→2になりほとんど痛みは感じなくなったとのこと。全身調整を行いペースを空けて治療中。
<治療方針>
補中益気
【同時に治療した症状】
抑うつ気分
【使用した主なツボ】
膈兪、肝兪、脾兪、合谷、太衝、外関、気海、百会
【考察】
症状の原因が筋緊張性のものとストレス性のものとが重なり交じり合っていたのでクンセリングの時間を毎回5分~10分取るようにしていました。心因ストレスはこの様に対処しまして体の緊張を取ったことは良い選択だったと思います。重ねて局所的な部分で筋緊張を緩和することは鍼灸において最も得意な部分であることだと再認識しました。全身の筋緊張に該当することだと思いますが、精神的緊張と局所的緊張を同時に取ることが症状の改善につながるという風に考えられます。