自律神経症状 まとめ
自律神経症状でお悩みの方
自律神経とは…
自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために、24時間働き続けている神経です。身体の活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経があります。その2つのバランスをそこなうのが「自律神経の乱れ」です。不規則な生活やストレスによって自律神経の働きが乱れると、身体にさまざまな不調症状が現れます。多くの場合、検査などをしてもはっきりとした原因が見つからず、周囲には不調を理解してもらえないこともあります。
自律神経が乱れる原因
1、精神ストレス
仕事の悩み、人間関係の悩み、不安などの精神の不安定や、ネガティブな気持ちは自律神経にとってストレスになります。また、痛みや身体の不調などもストレスとして自律神経を乱す原因となります。
2、食事ストレス
生活習慣の乱れによって、食事を摂る時間がバラバラであったり、夜中に食事を摂ったりすることが続くと、身体にとってはストレスになります。
胃腸が強い方は便秘や太りやすくなり、胃腸の弱い方はお腹を下したり体重が減ったりします。また、栄養が偏るのも身体にとってはストレスです。バランスのいい食事が重要です。とくに糖分やカフェインは自律神経を大きく乱す原因となります。
3、身体の構造ストレス
自律神経の中枢は後頭部の視床下部にあり、自律神経の通り道は背骨に沿った神経の管になります。後頭部の筋緊張による血流の圧迫や神経の圧迫によりストレスとなります。また背骨の歪みや背骨周りの筋緊張、血流圧迫、神経圧迫も自律神経を乱す原因となります。背骨がゆがんでいなかったとしても姿勢による神経圧迫が続くと自律神経が乱れる原因となります。
自律神経の乱れによる症状
自律神経の乱れによる症状は、いくつかの症状が同時に起こりやすいです。
1、頭痛
頭痛の原因の7割は緊張型頭痛です。緊張型頭痛は、緊張した筋肉が血流や神経を圧迫することにより起こります。
自律神経の交感神経が緊張すると、筋肉が収縮し、血管が収縮します。そのため血流が滞ったり神経が圧迫され、頭痛の原因となります。
とくに首から肩、頭の筋肉の緊張が関係しています。
また、頭痛の中でも片頭痛と言って頭の片側のみに発作的に発生し、脈打つような痛みや嘔吐などの症状を伴うのが特徴の頭痛が3割を占めています。軽度から激しい頭痛まで様々なレベルがあります。
片頭痛は交感神経優位の反作用で起こります。緊張状態が長く続いて交感神経が優位な状態でありすぎることで、反動でリラックスをした際に副交感神経が過剰に優位になります。その時は血管が大きく拡張し、片頭痛が起こります。
そのため片頭痛は休日に起こることが多いのも特徴のひとつです。
つまり片頭痛の根本的な原因は日常で交感神経が過剰に働いていることによります。バランスが重要になります。
2、めまい・耳鳴り・難聴
耳鼻科に行ってもなかなか改善の見られない「めまい、耳鳴り」は原因がストレスによるもの。つまり自律神経の乱れによっておこっている可能性があります。
めまいの中でも「ふわふわするめまい」と「グルグルするめまい」と出方に違いがあります。肩こりや首のコリは自律神経によるめまいの症状を増長させる場合がありますので、ケアする必要があります。
自律神経により「三半規管・リンパの流れ」からめまいが起こると「グルグルめまい」につながることがあります。
「グルグルめまい」は横になっていても感じる場合があります。
自律神経の影響と、頭蓋骨の歪み、顎関節が関係しますので骨格の調整と共に副交感神経を働かせましょう。
2、胃痛、食欲不振、下痢、便秘
消化器の働きは自律神経と深い関係があります。消化には副交感神経が重要です。緊張状態が続くと交感神経が優位になり、消化が進まなくなります。交感神経が優位な状態であると胃酸が過多となり、酸っぱい胃液が上がってきたり、胸やけ、食欲が出なくなります。消化ができないため便秘になる場合もあります。
下痢の症状は交感神経優位による反動の反応、副交感神経優位の際に起こります。
緊張状態が長く続くと、副交感神経が過剰に優位になり、消化したものが吸収されずにそのまま出てしまうので、お腹を下してしまう場合があります。
精神的な緊張で腹痛になったり下痢したりするのは、自律神経の乱れによるものです。
3、睡眠障害
睡眠は究極のリラックス状態です。つまり副交感神経が働いていないと睡眠の質が悪くなります。睡眠障害にも種類があります。
【不眠症の種類】
・入眠困難
布団に入ってもなかなか(30分~1時間以上)寝付けない
・中途覚醒
眠りについても翌朝まで夜中に何度も目が覚める
・早朝覚醒
希望する時刻、あるいは通常の2時間以上前に目が覚め、その後寝付けない
・熟眠障害
睡眠が浅く、睡眠時間の割にスッキリ感が得られない
睡眠障害があることによって、とくに午前中に交感神経が働かなくなり、日中にダルさや眠気などが抜けず、やる気も出なくなります。
【過眠症の種類】
・ナルコレプシー
日中の耐えがたい眠気と居眠りを症状とする。居眠りは30分くらいで目が覚め、目が覚めた後は一時的にスッキリする。怒ったり笑ったりすると、突然体の力が抜けてしまったり、へたり込んでしまったりする。寝入りに金縛りに合ったり、現実と区別がつかない夢を見たりする。
・突発性過眠症
昼間の眠気と居眠りを症状とする。居眠りは1時間以上続き、目覚め後もスッキリと覚醒できない。眠気が持続してリフレッシュ感が乏しい。夜間睡眠が10時間以上と長い場合がある。10代から20代に多いとされる。
・反復性過眠症
強い眠気を呈する時期(傾眠期)が3日から3週間持続し、自然に回復してまったく症状がなくなるが、その後、不定の間隔で傾眠期が繰り返し出現する。発症は10代で女性より男性が多いとされます。
過眠症は何らかの影響で夜間の睡眠の質が割ることが考えられます。